尾崎豊 遺書 全文掲載 自殺? 他殺? [尾崎豊 遺書 全文掲載 自殺? 他殺?]
尾崎豊の遺書が10日発売の月刊文芸春秋に全文掲載される。
尾崎豊さんの死については、自殺説と他殺説が真っ向から衝突した。
尾崎豊さんの没後2年の94年に他殺説が浮上し、裁判にまで発展し世間の関心を集めた。
尾崎豊さんは、東京都足立区内の住宅街で全裸で傷だらけになった姿で
92年4月25日朝、発見された。
死因は極度の飲酒による肺水腫とされたが、体内から検出された覚せい剤の
司法解剖の結果が記された「死体検案書」のコピーが外部に流出し、他殺説が浮上した。
再捜査を求め尾崎さんの実父健一さん、実兄康さんやファンが、10万人嘆願署名活動に発展し、
身の危険を感じた妻の繁美さんは長男裕哉さんと渡米していた。
「尾崎豊の遺書『さようなら 私は夢見ます』」を執筆したジャーナリストの加賀孝英氏は
94年当時に入手していた「遺書」を今になって発表するのは、
繁美夫人から「息子の裕哉が父の死を理解するまで遺書は公表しないでほしい」と頼まれていて、
その17年後、昨年10月に21歳になった裕哉さんがCMで父が残した名曲「I LOVE YOU」を歌い、
父と同じアーティストの道を選んだからだという。
「遺書」は、92年4月25日、死の間際まで持ち歩いたセカンドバッグに入れてあった物と、
尾崎さんの母絹枝さんの遺影の脇に置かれていた遺書と2通見つかっている。
1部さわりだけ掲載します。
先立つ不幸をお許し下さい。
先日からずっと死にたいと思っていました。
死ぬ前に誰かに何故死を選んだのか話そうと思ったのですが、
そんなことが出来るくらいなら死を選んだりしません。
(中略)
さようなら 私は夢見ます。
[2011年11月9日10時17分 月刊文芸春秋 紙面から]